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ビールの水質調整:塩の添加量とマッシュpHの計算

ビールの水質調整に使う計算機です。水質報告書の値、水と穀物の量、目標プロファイルを入力し、石膏・塩化カルシウム・エプソムソルト・食塩・重曹のグラム数と、乳酸・リン酸の量を入れると、最終的な水とマッシュpHの目安がすぐに変わります。計算はすべてブラウザ内で行われ、アカウントも不要で、入力した内容は端末の外に出ません。


ビールの水質調整の手順

  1. 元の水:水質報告書のppm値を入力してください。カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)、塩化物イオン(Cl)、硫酸イオン(SO₄)、アルカリ度(CaCO₃換算)の6項目です。逆浸透水や蒸留水の場合は、すべての欄を空のままにします。
  2. 水と穀物:メートル法(L、kg)か米国式(ガロン、ポンド)を選び、マッシュ水、スパージ水、穀物の重量、穀物の平均色を °L または SRM で入力してください。製麦会社がEBCで示している場合は、0.508を掛けるとSRMになります。
  3. 目標の水:目標プロファイルを選びます。たとえばホップ重視や濃色でモルティです。自分の数値を狙いたいときはカスタム目標をオンにして、5つのミネラル値を入力してください。
  4. 塩類と酸:各塩のグラム数を入力します。酸を使う場合は酸で種類を選び、酸の量をmLで入力してください。入力した量は、マッシュ水とスパージ水を合わせた全体の水に溶かす想定で、容量比で配分されます。
  5. 結果を確認:上のパネルには、推定マッシュpHと最終的な水がいつも表示されます。最終的な水と目標の比較の表にはミネラル、最終、目標、差が並ぶので、差が小さくなるまで塩の量を調整できます。
  6. 保存:概要をコピーを押すと、添加量・最終的な水・pHをまとめたテキストがクリップボードに入ります。リンクをコピーは、#の後ろにレシピ全体を含むアドレスをコピーします。そのアドレスを開くと、すべての欄が元に戻ります。

塩ごとに加わるミネラル

ミネラルの数値は純粋な化学量論で、各塩のうちイオンにあたる割合を水の量で割ったものです。各塩1グラムを水1リットルに溶かしたときの増加量(ppm)は次のとおりです。カッコ内は水1米ガロンの場合です。

石膏は硫酸イオンを増やし、すっきり乾いた後味になります。塩化カルシウムは塩化物イオンを増やし、やわらかく厚みのある後味になります。どちらもカルシウムが増えます。エプソムソルトと食塩はマグネシウムとナトリウムの小さな調整用で、重曹はアルカリ度を加えます。

ビール別の目標プロファイル

プリセットは、よく知られた公開済みの出発点で、単位はppm、順番はCa、Mg、Na、Cl、SO₄です。どこを狙うかの目安であり、正解を示すものではありません。

硫酸と塩化物の比、水に残るアルカリ度

比較表の下には、醸造家がよく見る数値が2つ表示されます。硫酸 : 塩化物は味のバランスの大まかな目安で、1より大きいとすっきりしてホップ寄り、1より小さいとやわらかくモルト寄りになります。

もうひとつは、水に残るアルカリ度です。計算式は アルカリ度 −(Ca ÷ 1.4 + Mg ÷ 1.7)で、すべてppmです。値が高いほどマッシュpHを押し上げ、マイナスの値はpHを押し下げます。

マッシュpHの推定のしくみ

推定は、蒸留水の中でマッシュを行った場合のpHから始まります。この値は穀物が濃色になるほど下がり、とても淡い穀物構成では約5.70です。そこから、最終的な水に残るアルカリ度と加えた酸の影響を、穀物の緩衝能で割った分だけずらします。緩衝能は、1kgあたり1pH単位につき約40ミリ当量と仮定しています。数値の下のメモには、通常の範囲である5.2〜5.6より低いか、範囲内か、高いかが表示されます。

これは家庭醸造向けの目安です。実際の麦芽は製造ロットごとに緩衝のしかたが違うため、実際のマッシュpHは校正済みの測定器で確認し、そこから調整してください。


よくある質問

マッシュのpHを下げるにはどうすればいいですか?

酸を加えるか、水のアルカリ度を下げます。「酸」欄で乳酸 88%またはリン酸 10%を選び、量をmLで入力すると、推定マッシュpHが下がっていきます。カルシウムも有効で、石膏や塩化カルシウムでCaを増やすと、水に残るアルカリ度が下がります。濃色の穀物はそれだけでpHを下げます。淡色のマッシュでpHが高くなりすぎる典型的な原因は、とても硬くアルカリ性の強い元の水です。

マッシュのpHを下げるには乳酸がどれくらい必要ですか?

水のアルカリ度、水の量、穀物によって変わるため、決まった数値はありません。元の水、水量、穀物を入力して「乳酸 88%」を選び、「酸の量」を少しずつ増やして、推定マッシュpHが5.2〜5.6に入るところを探してください。この計算機は、乳酸 88%を1mLあたり約11.5ミリ当量の酸として扱います。結果は校正済みのpH測定器で確かめてください。

マッシュのpHを下げるにはリン酸がどれくらい必要ですか?

リン酸 10%は乳酸 88%よりずっと弱いので、同じ効果を得るには約10倍の量が必要です。この計算機は1mLあたり約1.09ミリ当量として計算します。「リン酸 10%」を選び、「酸の量」をmLで増やして推定マッシュpHが狙いの値になるまで調整し、測定器で確認してください。

重曹を入れるとマッシュのpHは上がりますか?

はい、上がります。重曹(NaHCO₃)はナトリウムと炭酸水素イオンによるアルカリ度を加え、マッシュpHを押し上げます。主に、軟水で仕込む濃色ビールで役立ちます。穀物が酸性で、マッシュpHが低くなりすぎることがあるためです。「重曹(NaHCO₃)」の欄にグラム数を入力すると、「Alk」の値と推定マッシュpHの両方が上がります。

ビールに向いた硫酸と塩化物の比はどれくらいですか?

唯一の正解の比はありません。硫酸が塩化物より多い(比が1より大きい)と、すっきり乾いたホップ寄りに、塩化物が硫酸より多い(1より小さい)と、やわらかく厚みのあるモルト寄りになります。ここにある目標プロファイルは、やわらかくジューシーなIPAの約0.4から、ホップ重視の約5、バートンの約29までの幅があります。比較表の下の「硫酸 : 塩化物」の行に、現在の比が表示されます。

蒸留水や逆浸透水でもビールを仕込めますか?

はい、仕込めます。蒸留水や逆浸透水はミネラルがほとんどない白紙の状態なので、塩を加えて水質をつくります。「元の水」の欄は空のままにして(0として扱われます)、「目標プロファイル」を選び、石膏や塩化カルシウムなどの塩を足して、「最終的な水と目標の比較」の表が目標に近づくまで調整してください。

ヘイジーIPAに向いた水質はどんなものですか?

ヘイジーIPAでは、やわらかく厚みのある口当たりを出すため、硫酸より塩化物を多くするのが一般的です。「やわらかくジューシー(ヘイジーIPA)」のプリセットは、カルシウム130ppm、マグネシウム10、ナトリウム15、塩化物イオン180、硫酸イオン80を狙い、硫酸と塩化物の比は約0.44です。ルールではなく、出発点として使ってください。

バートンの水とはどんな水質ですか?

イングランドのバートン・オン・トレントの水は、カルシウムと硫酸イオンがとても多く、クラシックな英国式ペールエールの乾いた鋭い苦味を生みます。「バートン(クラシックな英国式ビター)」のプリセットは、カルシウム295ppm、マグネシウム45、ナトリウム55、塩化物イオン25、硫酸イオン725を狙います。これだけ硫酸が多いと多くのビールでは刺激が強すぎるため、そのスタイル向けです。

推定マッシュpHはどれくらい正確ですか?

測定ではなく推定です。塩の量は正確な化学計算ですが、マッシュpHは麦芽自身の緩衝能にも左右され、製麦会社やロットによって異なります。この計算機は、穀物1kgあたり1pH単位につき約40ミリ当量と仮定しています。計画に使い、実際のマッシュpHは、マッシュを始めて10〜15分ほどたってから校正済みの測定器で確認してください。

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